帝王切開後の腰痛、股関節痛

帝王切開で出産されてから46日後に骨盤矯正でご来院されたKさん。

 

 

入院中は、出産して次の日から歩くように言われたそうです。

 

 

来院時のお悩みは、階段を下りる時や、膝を曲げた状態からの立ち上がりで両膝の痛み、体重をかけた時に足指の痛み、背中の痛みで今回ご来院されました。

 

 

自宅での授乳中は床にアヒル座りで授乳をされていたそうで、だんだん膝が痛くなってきたそうです。

 

 

この座り方は骨盤がひらきやすくなりますので、ご注意ください。

 

 

帝王切開での骨盤矯正の時期は、1ヵ月でご来院頂いています。

 

 

写真上が初回、写真下が2回目:腹部のかたさがかなり強く、その影響で上半身の可動域が制限されていました。

 

 

また、本人に自覚はなかったんですが、1回目の施術後から排便がよくなったそうで、今まであまりでていなかったことに気づかれたそうです。

 

 

帝王切開の一番の問題は「癒着」です!

 

 

帝王切開後に腰痛や股関節痛、首肩のこり、頭痛、生理痛、生理不順などのお悩みが増えています。

 

◆腰痛や頭痛は帝王切開が原因だった?

 

 腰痛や頭痛などが帝王切開が原因と考える方は少ないと思います。

 

 

手術で切った組織を縫合するときに本来は離れて分かれている臓器や組織がくっついてしまうことで癒着が起こります。

 

 

切った部分が再生しようと近接した組織を巻き込むことで起こります。

 

 

臓器は決まった位置があります。その位置にいることで正常に働きますが、癒着で引っ張られることで位置が変わると機能低下が起こります。

 

 

◆腹膜による癒着

 

帝王切開でよくみられる癒着が、「腹膜」お腹の膜の癒着です。

 

 

お腹の癒着が起きることで、骨盤の中心「仙骨」に影響がでることがあります。

 

 

「仙骨」は、頭蓋骨と膜を通じて連動した動きをするため、「仙骨」の動きが制限されてしますと膜がスムーズに動かなくなってしまいます。

 

 

そのため、ゆがみや静脈や神経の圧迫で頭痛が起こってしまいます。

 

 

◆産後の腰痛、股関節痛、膝の痛みは「骨盤のゆがみ」が問題

 

帝王切開だから骨盤がひらかないわけではありません。産後1ヵ月ほどで、ゆるんだ骨盤が戻るとともに骨盤底筋群や靭帯の一部も正常な位置に戻ると言われています。

 

 

しかし、妊娠や出産で負担がかかり弱ってしまった骨盤底筋群のゆるみが戻らず骨盤のねじれの原因になることがあります。

 

 

土台の骨盤のゆがみやねじれによって腰、股関節、膝の痛み、生理痛などが原因になります。

 

 

私たちは頭の先から足先まで大きい一枚の布のようにつながっています。

 

 

そして、何層にも重なった膜と膜の間が柔軟に滑ることで筋肉や骨がスムーズに動き、元の位置に戻ることができます。

 

 

これが癒着によって滑らなくなることでゆがみや動きの制限がでてしまいます。

 

 

手術の傷から癒着している部分をたどり、層と層がくっついてしまった部分を引きはがし、柔軟に滑るようにしていきます。

 

 

癒着も術後すぐならはがしやすいですが、時間がたてば経つほど、強固になり引きはがすのに時間がかかります。

 

・帝王切開の方は、出血などがなければ産後1ヵ月

 

・普通分娩の方は、2週間以内

 

 

育児は体力がいります。体力を回復させるためにおすすめです。