産後の妊活

産後の妊活と気血の流れ

産後1年半の2人目妊活でご来院の方の症例。

 

1人目を不妊治療で授かり、2人目も考えているが子育てしながらの不妊治療の通院に不安がある。

産後の不調が続いているので改善したい。

 

◆産後の体の不調

・生理前の頭痛、吐き気、イライラ

・排卵後の過食

・背中の痛み

・お腹の痛み

・右ひくらはぎが重い

・便秘

 

*産後、生理痛は軽くなるが生理前の不調が起きるようになる

 

お腹の下腹部、みぞおちにかたさがあり、於血(血の滞り)気血の巡りが悪い状態でした。

また、背骨の動きもなく骨盤のゆがみがあることで、内臓への影響もありました。

 

背骨に沿って走っている神経は内臓に繋がっていて、背骨が歪むと神経伝達がうまくいかず内臓の働きが低下します。

肝臓、胃、脾臓、腎臓、小腸、大腸など不妊には関係がないと思われがちですが関係します。他の臓器も上手く働くことで、気血の状態が良くなります。

 

 

下腹部の張りに多いのが、便秘です。子宮の後方に直腸が位置しているため便秘になると子宮にも影響が起きます。便秘は、老廃物ですから体内にある時点で気血の流れは滞ります。

 

便がつまって腸の動きがない方が多いので、腸の動きをよくしてあげる施術をおこないます。帰宅後、排便または翌日排便する方が多いです。

 

便秘でマグネシウムや市販の薬を飲まれる方も多いと思いますが、腸の働きをよくしているのではなく下痢を起こしているので腸の働きをよくしない限り便秘はよくなりません。

 

便秘には2種類あり、、お腹の便秘と出口の便秘です。お腹の便秘であれば食物繊維など便を柔らかくする食事が効果的ですが、便秘の9割は出口の便秘のため出口をふさいでいる便を解消することが必要になります。食物繊維の多い食材を食べてもなかなか便がでない人は、出口を解消する必要があります。気が不足することで便秘にもなりやすいので、気血の流れをよくして便秘を解消すると栄養の吸収もあがります。

 

 

気(エネルギー)の流れ

身体の前と後ろの正中ラインは、任脈と督脈という経絡があります。

ヨガなどでも重要な来院になります。

深い呼吸ができる方は、このラインがスムーズに動いています。

背骨側は、自律神経、気に関係するライン。

お腹側は子宮、気血に関係するライン。

 

背骨の動きが悪かったり、お腹が張っていたり、かたい人は生理痛、婦人科系の問題、生理不順、不正出血、不妊など不調が起きています。

 

東洋医学では肝から子宮に気血が流れるため、肝の働きが悪くなると子宮にいく気血も不足し卵の質にも影響すると考えられています。排卵した卵は約90日前の卵のため、施術でアプローチされるのは90日前の卵からになります。気血が不足している方は、最低3~4ヶ月の回復が必要になる理由です。

 

今回のクライアントさんも慢性的な気血不足だったので、体を回復させることに重点をおいて施術をおこなっています。

 

現在、4回の施術をおこないましたが

・1回目で肩、右ふくらはぎのだるさ軽くなる

 

・2回目で右ふくらはぎのだるさ消失、背中の痛みが軽くなる、排卵後の過食、頭痛、吐き気、イライラ消失

 

・3回目でお腹の張りがなくなり、便がよくでるようになり体重が1㎏減る

 

体を回復させることで、気血が上手く巡る様になり治癒力が働いてくれるので症状がどんどんなくなっていきます。

 

長期間の症状で危険なのが、感覚が鈍くなっているのでそれが当たり前と思って放置していることです。他の症状が起きても気づきにくい人が多いです。

 

生活習慣や環境など人によって体の回復力は変わりますので、できる範囲でアドバイスをしています。